「新しい事業やサービスを立ち上げる」といっても、状況によって難しさがが違います。大きく大別すると、

  1. 大企業の社内で新しい事業を起こす
  2. スタートアップで新しいサービスを立ち上げる

の2つがあります(実際は、はっきり分かれるわけではありませんが)

私自身、大手企業での新規事業とスタートアップでの新規事業の立ち上げを両方経験していることと、大手企業の新規事業人材の育成も行っていたため、やりながら気づいたことが多々あります。

この記事では、大手企業の中で新規事業を起こす場合と、スタートアップで新サービスを立ち上げる難しさの違いや、共通するところを洗い出し、様々な状況で新しいサービスの立ち上げに携わる方の参考になればよいなと思っています。

大企業とスタートアップの新規事業に共通すること

まず共通することを3つご紹介します。

共通点①:0から新しい事業を起こすこと

場所がどこであろうが、今までやっていなかった新しいサービス、事業を起こすというところは共通です。場合によっては、企業のサイズがかなり違うにも関わらず、類似のサービスが競合するケースも見られます。

共通点②:一定の時間とお金が必要なこと

新規事業はどうしても芽が出るまでにお金も時間もかかります。場合によっては

「いつ成功するのか?」「いつ利益がでるのか?」「どれくらいの事業規模になるのか?」

ということを正しく予測することは非常に難しく、事業がなりたつまでにどれくらいの資金や時間が必要なのか分からないことが多いです。

スタートアップの成長を事業の根幹においているベンチャーキャピタリストでさえも、特に新規事業の初期段階でそれを予測するのは難しく、場合によってはその起業家の経験などをもとに投資を検討します。連続起業家が多くの資金を集められるのはそれが背景です。

共通点③:人材不足

一般的には、ベンチャーのほうが良い人材を集めるのが難しいと思われがちです。それはある意味正しいですが、大企業が簡単に集められるかというとそうではありません。

多くの大手企業の新規事業チームと仕事をしてきた経験からすると、なかなか社内の既存事業からいい人材を集められずに外部の業務委託に頼ったり、寄せ集めのチームになっていたり、様々な理由で人材が不足しているのが現状でした。

特に上層部の理解が無い限りは、エース人材は既存事業にかかりきりで、なかなか新規事業にアサインされません。

スタートアップの不利な点

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